令和元年五月三日、cross arttech が開催されました!
オーストリアと日本の文化を融合によって、人々の交流を深めるという内容で、今回は、ウィーン在住yoshimiさんのひと声で、非常に多くの文化人や学者・芸術家・技術者が一同に会しました。

 演奏会では、ウィーンの若手チェリストのClemensさんと共演致しました。clemensさんは、ウィーンから金沢までの移動による疲労があるにも関わらず、本当に見事な演奏でした。ギターや打楽器のように奏でるチェロの響きは、躍動感に溢れ、魅了されました。

夜には、「丁寧な食事の作法」を学びました。
丁寧な食事の作法とは禅院の食事作法を茶の湯の懐石に取り入れたものだそうです。

懐石の世界に禅僧の食事作法を深く取り入れ、しっかりと文書化し完成させたと言える方は、茶の湯約500年の歴史の中でたったの二人のみ。

ひとりは、酒井宗雅(1756~1790)で酒井抱一の兄です。
この宗雅が「草庵行鉢式」という名で行っております。

二人目は、井伊直弼で、「真懐石」と名付け茶の湯の最終段階の学びに位置付けていました。

この作法は直弼以降、約150年まったく行われた跡が無く研究者の中でも復活は困難で幻の懐石のように扱われていましたが、復活に成功し、実現の運びとなりました。

食事とは命の交換の儀式でもあり尊い営みです。また「丁寧な食事の作法」は、尊い命を頂くためだけの作法ではなく、意識を宇宙と同一化し、神秘性ではなく真理を気づかせてくれました。

ロウソクの灯りの中で頂く料理は、本当に幻想的でした。

素晴らしい一日を過ごさせて頂きました。
yoshimi様を始めとする関係各位の皆様に
心より感謝申し上げます。有難うございました!